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日記でおばんです。
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 ココア風味のほろにがクッキーと、ミルク風味のチョコレートをバランスさせたクッキーチョコバー「ブラックサンダー」。北京オリンピックで体操個人総合銀メダルに輝いた内村航平さんが好物と知られたことや、生協の白石さんが取り上げたことから認知度が向上、売り上げも右肩上がりとなっている。

【写真:ブラックサンダー製造工場の紹介】

 前回の記事「チロルチョコVS. ブラックサンダー、“ポケ菓子”市場の勝者は?」では、チロルチョコとの販売競争について解説した。しかし、歴史の長いチロルチョコに比べて、ブラックサンダーについてはまだ詳しく知らない人も多いだろう。そこで、今回はブラックサンダーがどのように開発され、どのように市場に受け入れられていったのかをご紹介する。

●ブラックサンダーの誕生

 ブラックサンダーはもともと、有楽製菓の主力商品「チョコナッツスリー」に次ぐ新商品として開発された。有楽製菓ではチョコナッツスリーのヒット要因として「チョコレートの中にサクサクしたビスケットを入れた菓子であること」「低価格の割にボリュームが多いこと」の2点があると分析していたが、その要素を引き継ぐ商品として、ブラックサンダーを開発することとなったのである。

 開発に当たってはチョコナッツスリーとの明確な違いを出すことができず、試行錯誤を繰り返したようだが、1994年、ある20代の社員の手によって、ついにブラックサンダーが誕生する。ブラックサンダーは微妙な苦味があることから、ターゲットは子どもではなく大人。今でこそ、苦味のある大人向けチョコレートは1つのジャンルとなっているが、17年前では珍しい味であった。

●販売チャネルを絞って投入

 当初、有楽製菓はブラックサンダーを九州地区限定で試験的に販売していた。主な販売チャネルは駄菓子屋など、地域の小規模な小売店で、量販店やコンビニなどといった成長チャネルとの取引はほとんどなかった。

 しかし、九州地区で販売を開始してから5年間、低迷が続いた。原因は、ブラックサンダーのターゲットと、販売チャネルの利用者層がマッチしなかったことにあった。だが、販売チャネルを増やそうとしても、販売実績がないので量販店やコンビニに置いてもらうことは困難で、開発担当者は「一度は販売中止を本気で検討するほどだった」という。

 そんな中、有楽製菓が販売チャネルの開拓先として目を付けたのが、若者が集まる大学生協であった。30円と低価格でありながら、ボリュームが多いという、まさに学生向けのセールスポイントをアピールしたことによって、いくつかの大学生協で扱ってもらえるようになったのである。販売を開始すると、そうしたセールスポイントが狙い通り学生に支持され、京都大学生協では菓子部門で売上1位を獲得するほどの人気となった。

 開発担当者は「大学生協での成功で、『若者が買う場所にさえブラックサンダーを陳列できれば売れる!』と思いました。営業現場は自信を持つようになりましたね」と当時を振り返る。

●コンビニ展開により急成長

 有楽製菓は大学生協で売れた実績を引っさげて、若者へのメイン販売チャネルであるコンビニでの展開に向けて動き出す。しかし、ブラックサンダーの売り上げはまだ少なく、大手メーカーでもないこともあって商談の機会はなかなか得られなかった。

 そんなある日、有楽製菓はセブン-イレブンにパイプをもつ卸売会社の協力を得て、商談の機会を獲得する。そこで、京都大学などの大学での販売実績や、低価格でありながらボリュームが多いという点をアピールしたところ、その当時コンビニ各社が取り組んでいた“ついで買い”によって客単価アップが狙える商品として、九州地区限定ではあるものの試験的に発売が決定。ただし、3カ月という試験販売期間が定められ、もし販売が不調であれば、即取引停止という厳しい条件であった。

 ところが、九州地区のセブン-イレブンでの売り上げが好調に推移したことによって、3カ月が経って以降も契約を継続することとなる。そして、九州地区での販売好調を受けて、全国のセブン-イレブンにも採用されるようになり、さらにローソンやファミリーマートなど、ほかの大手コンビニチェーンへの展開も可能となった。その販売チャネル拡大にともなって、売り上げは急上昇することになる。

●人気を維持できた理由は

 ブラックサンダーの人気が出た理由としては、1)ボリュームが大きく、2)チョコレートとスナックを組み合わせた商品であり、3)30円という低価格を維持している点にあると筆者は考えている。

 30円という低価格の商品で利益を得ることは非常に難しい。それを可能にした秘けつは、チョコレートもスナックも自社内で一から製造し、生産ラインのコスト削減を徹底的に行ったことにある。例えば、包材を最高ロットで仕入れたり、工程スピードのボトルネックを探して徹底的に改善したりしたことが挙げられる。

 このようなブラックサンダーの製造ノウハウは、そう簡単に模倣できる領域ではないという。近年の原材料価格高騰の流れの中でも、商品内容は変えずに包装や生産ラインを改善したことで、利益を確保したノウハウは並ではない。

 2008年には、北京オリンピック体操男子個人総合で銀メダルを獲得した内村航平さんの好物がブラックサンダーであることをメディアが取り上げ、主婦層への認知も広まった。今後は、この主婦層をターゲットとして、スーパーや量販店などにも積極的に展開していくようである。そのため、単価の高い「ビッグサンダー」(50円)や袋入りタイプ(300円)など、ファミリー向けの商品ラインアップも整備している。

 まだまだ成長の衰えを知らないブラックサンダー。今後の展開が楽しみである。

<Business Media 誠より>

ブラックサンダー、食べたことないな。
人気なのは聞いたことあるけど。
あまりコンビニに行かないから見たことないのかな。
これからはスーパーでも見かけるかな。
そうしたら買ってみよう。
商品にもいろいろ裏側があるんだね。

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